経営者や管理職であれば、誰でも自分の組織や部署が「自走型」になってくれればと思うのではないでしょうか。
「自走型」というのは、細かい指示をしなくても一人一人が自発的に考えて動き、お互いに協力して問題解決や目標達成をし、「価値」を生み出していく、そんな「自律と協働のチーム」になることです。
理想ではありませんか?
そうなるには、もちろん一人一人の意識が変わっていく必要があります。
具体的には、
「やらされ感」が「やりたい感」に。
「後ろ向き」が「前向き」に。
「他人事」が「自分事」に。
「他責」が「自責」に。
「部分最適」が「全体最適」に。
前者はいずれも、組織にありがちな「症状」ですよね?
では、どうしたら変えていけるのでしょうか?
通常は、経営理念を浸透させようと唱和させたり、
研修等で管理職を教育したり、
人事評価制度を構築したり、
1on1を導入したり、
色んなことに取り組まれていると思います。
どれも意味のあることとは思いますが、効果に限界はあると、私の経験上思います。
なぜなら、「上から」だったり、「部分的」だったりするからです。
組織変革は、組織全体の文化を変えていくことを意味します。
そうでなければ、根本的で持続的な変化は起きません。
そして、組織全体の文化を変えていくには、以下の三つのことが必要になります。
「信頼関係」「全体理解」「参加」です。
⒈信頼関係 …自分が尊重され自由に意見を表明していいという「心理的安全性」が高く、お互いへの尊敬と、認められ助けてもらえるという信頼感がある関係。
⒉全体理解 …全員が共通のビジョンを持ち、全体の利益と自分の利益とのつながりを理解すること(全体理解)。他者の人間性や、仕事と大変さを理解すること(相互理解)。自分の言動の影響や自分が果たすべき役割を理解すること(自己理解)。
⒊参加 …一人一人がそれぞれのレベルの意思決定に関わること。意見を言う機会があり、できるだけ反映されるようにすること。仕事の進め方が、できるだけ任されること。
大雑把に言えば、この3つが必要不可欠です。
そして、それらを生み出していくのに有効なのが組織全体での「対話」です。(教育よりもまず対話です)
職位の壁を超えた「上下」の対話。
部門の壁を超えた「左右」の対話。
縦と横の関係の「糸」を織りなすことで、強い「布」ができます。
抽象的に聞こえるかもしれませんが、こうした目には見えないが根本的に重要な関係性を紡いでいく事が、「自走型」組織を創っていくことになります。
具体的な進め方については、ご相談いただければアドバイスさせていただきますので、お気軽にご相談いただければ幸いです。