社員にもっと当事者意識を持って、主体的に動いてほしい。
と思っている経営者は多いと思います。
そのためには、どうするといいでしょうか?
多くの方がやっているのは「インプット」を増やす、だと思います。
・経営理念や社訓の唱和
・経営指針書の読み合わせ
・経営者の話を聞かせる
しかし、残念ながら、多くの方が「なかなか浸透しない…」と嘆いています。
なぜでしょう?
それは「インプット」ばかりで、社員に「アウトプット」させないからです。
インプット自体が悪いわけではないですが、インプットばかりだと人を「受け身」にしてしまいます。
「この通りにやれ」が、暗黙のメッセージとして伝わります。
「アウトプット」とは、自分で考えて、自分の言葉で語ることです。
例えば、経営理念やビジョンを伝えたとして、そこで終わらせず、社員に尋ねます。
聞いて、どう思ったか?
あなたはどんな会社であってほしいと思うか?
あなたが仕事で大切にしたいことは?
自分の仕事において経営理念を実践するとはどんなことをすることか?
等、です。
これに限らず、普段の仕事の中でも、「何が改善できるか?」と、常に考えを口にだして話してもらうことが大事です。
人は問われれば考えます。
逆に、問われなければ考えないことも多いです。
考えて自分の言葉で語るという行為には、実は結構な認知的負荷がかかります。
なので、思考とコミュニケーションのトレーニングにもいいのです。
要するに、社員に「黙って働かせている」状態がよくないのです。
そして、経営者にとって都合のいいことだけインプットしようとする。
これでは主体性は育ちようがありません。
社員の主体性を引き出すには「アウトプット」してもらうことが大事です。
そのためには、「どんなことを言ってもいい」という心理的安全性が必要です。
安全な場をつくり、社員にどんどん考えを話してもらいましょう。

