先日、岐阜県のある中小企業で「強い組織のつくりかた」というセミナーを開催しました。
2時間という短時間でしたが、3回の対話の時間を中心に進めました。
「今の時代の社会の変化とは?」
「これからの時代の強い組織とは?」
「自社が3年後にどうなっていたら嬉しいか?」
この3つの問いについて対話し、それぞれの想いを共有しました。
(その間には、お互いの良いところや感謝したいことも伝え合いました)
「強い組織」のイメージには、以下のような多様な意見が出されました。
・目標が共有されている。
・意思決定が早い。
・技術の継承ができている。
・ただ言われた事だけをやらない(自分の意見を持つ)
・やる気と向上心がある従業員が多い。
・若い世代が意見を言いやすい環境。
・さん付け(で呼び合う)
この場では、意見の是非を問うのではなく、何かを決めるわけでもありません。
皆が想いを出し、それを共有すること、相互理解に意味がありました。
終了後のアンケートに書かれた参加者の皆様の感想です。
「強い組織づくりをするためには心理的安全性の向上が大事」

「育ってきた環境も全く異なる集団が同じ目標に向かっていくには、先ずは、対話による信頼関係の構築が必要であるということがわかりました。」

「人それぞれが考えている事、違いがあり、上手く伝達されないケースがたくさんあると感じました。…無気力から成長に変わっていけるように、強い組織をこれから目指して行きたいと思います。」

「このような対話を通して、皆の知識や認識が一致していくので、回数を重ねることが大事。たとえ同じメンバーで食事や飲みに行っても、この場で話したような事は話さないので非常に有意義なワークでした」

私には、特に、最後の言葉「たとえ同じメンバーで食事や飲みに行っても、この場で話したような事は話さない」が、なるほど、その通りだなぁと感じました。
私も組織に勤めていた時は、「飲みニケーション」をよくしていましたが(笑)、そこで話されていた事は何も思い出せません。
おそらく大事な話は何もしておらず、世間話やプライベートな話題の雑談ばかりだったと思います。
それはそれで関係維持には役立つのですが、仕事の発展やお互いの成長につながるものではありません
コミュニケーションが大事と言っても、飲みに行けばいいというものではありません。
話す内容が問題です。
今の若い人たちは飲みに行きたがりませんが、それでいいのです。
職場の中で、勤務時間中に、こうした大事な話=対話をした方がいいのです。
簡単に言えば、自分たちが「どこを目指し」、そのために「何をすべきか」という話です。
それをできるだけ「本音」で話せるようにすること。
そのためには、現状の課題を直視する必要もあります。
そのためには、話せるだけの「心理的安全性」が必要になります。
そうしたことを、理屈の講義からでよりも、対話の体験から、参加者の皆さんは気づきました。
自分の内側にある「答え」に気づく事で、人はそれを自らやりたくなります。
こうした対話を重ねていきたいという社員の皆さんの声をいただいて、この企業様に長期的なご支援をしていくことになりました。
組織を強く成長させていく鍵は、「社員によるアウトプット」を増やしていく事だと私は思っています。
(この日は、社長さんも参加していましたが、オブザーバーに徹し、社員の発言を見守っていました)
これをお読みの皆様も、是非社内での対話を進めてみませんか?
進め方を知りたい方は、以下のセミナーに是非ご参加ください。