「話の長い人にはどうしたらいいですか?」
会議等のファシリテーションに関して一番多い質問の一つですが、昨日は、まず心構えとして「介入は支援」という見方を持ちましょうとお伝えしました。
今日は「どんな言葉をかけたらいいか」というスキル的な話をします。
とその前に、おさらいです(笑)。
なぜ、「介入=支援」と考えましょう(実際そうなのですが)と言うかというと、でないと、ファシリテーターが緊張し、それが表情と声に出ます。
硬い表情と声で言うと、相手にも緊張感を与え、心理的に抵抗されかねません。(抵抗される、不愉快にさせることを恐れていますよね?)
実は、「どんな言葉をかけるか」よりも、「どんな態度でかけるか」の方が大事です。
表情や声のトーン等の、いわゆる「非言語表現」のコミュニケーションですね。
とかく「何て言ったらいいですか?」に関心が行きがちですが、「どんな気持ちで言うのか」が大事です。
話の長い人を非難する気持ちも、介入することへの罪悪感もなく、ただ自分の状態(長く話しすぎているという)に気づいてもらう。
そういう「意図」であれば、自然と柔らかい態度、余裕があれば少し微笑んで伝えることができます。
そうすれば、相手も抵抗感なく介入を受け入れることができるでしょう。
と、しつこく(笑)マインドセットの大切さを押さえた上で、スキルです。
具体的には、こんな言葉をかけるといいでしょう。
短い方が実用的なので、短い順にご紹介します。
すみません、○○さん。時間が…(^^;
すみません、○○さん。時間が限られていますので…(^^;
すみません、○○さん。(時間が限られていますので)そろそろまとめていただけますか。(^^;
経験上、たいていはこれで十分です。
そんなに言葉の内容に気を使わなくても、声をかけること自体に意味がありますので。
どんな言葉にしても、名前を言って、微笑みながらできれば丁寧でいいですね。
もし関係が近ければ、「ちょっと話長いですよー」と言ったって構わないでしょう。
遠ければ、もちろん、「(あなたの)話が長いので」とは言わない方がいいです(笑)。
「時間」を理由にするのが安全です。
ちなみに、「同じ話を繰り返す」場合は、以下のような言葉がけができます。
○○さん、それはもう理解していますよ。大丈夫です。
(板書している場合、指し示して)○○さん、それは先ほどお聞きした「これ」ですね。ありがとうございます。他の方はいかがですか?
もしその人が2、3度言ってもまだ繰り返す場合、その方自体に何かしら心理的な問題があるかもしれませんし、他のメンバーとの関係に信頼感が不足しているのかもしれません。
自分は認めてもらっていない、信頼されていない、という不足感がその人にあるかもしれない、という意味です。
そんな場合は、会議の中だけで頑張るのは限界があり、会議の外、つまり、日常の中での関係づくりを図った方がいいと思います。
職場の場合、日常の関係がそのまま会議に出るわけですので、普段ろくに話してなければ、会議で円滑・闊達に話せるわけがありません。(ここをわかってない方が実は多いです)
会議だけをいい場にしようとすることには無理があり、まず日常で2人や3人でフランクに話すことから始めましょう。
ちょっと脱線して、私が「演説」してしまいましたが(笑、以上です。
そして、「演説」に対しては、事後の対処だけではなく、事前の「予防」として、会議の冒頭でしておくといいことがあります。
明日はそのことを書きます。
お読みいただき、ありがとうございます。
今日も良い一日をお過ごしください!