進行役が気をつけたいこと

ファシリテーションのことなら、神戸市の専門家にお任せを。ファシリテーションとはアジェンダを整え、会議を円滑に進行し、チームの力を最大限に引き出すこと。ファシリテーター(支援型リーダー)とは単なる司会ではなく意見とやる気を引き出す役割。中小企業等の組織活性化、心理的安全性の向上、風土づくり、チームビルディング、リーダーシップ、SDGsの促進等に必須のスキルです。管理職等の人材育成、社員教育に、その意味や手法、コツを研修や講座でお教えします。オンライン会議、WEB会議も対応。地域は関西はじめ全国に対応。

会議等の進行をする人がよくやってしまいがちなことの一つが、「感想を語る」ということです。

誰かが意見を言うと、その内容に反応して、自分の考え、経験、興味関心を話し出す。度を越すと、「そもそも…」と持論を語ってしまうということも。

特にこれは、会議もさることながら、講演や講義の後の「グループ討論」といった場で起きがちです(私の経験では)。どうすればいいのでしょうか?

進行役としては、沈黙が怖くて、「場を盛り上げよう」として喋った方がいいと思っているのかもしれません。あるいは、単純に、ほぼ無意識に自動反応で喋っているだけかもしれません。

いずれにしても、かなりの時間を進行役のトークが占めてしまっていることがよくあります。

当然ですが、話すべき人は「参加者全員」であって、進行役ではありません。

誰かの話をする度に、進行役が何かもっともらしいことを言わないといけないことはありません。

「ありがとうございます。他の方はいかがですか?」や「今の話を聞いて、みなさん、どう思いましたか?」等、他の参加者が話す機会を速やかに作った方がいいのです。(他の人の発言を聞いている間、それぞれに考えが浮かんできているはずです)

意見を聞いた後に進行役が何も言わなくていいのか?言わないと、そっけない感じがしないか?という疑問もあるかもしれません。

もちろん、一言添えた方が「受け止めました」という意思表示にはなるので、感想はあってもいいです。ただし、「すごく参考になりました」とか「その視点はなかったです」、あるいは「そんな苦労があったんですね」等、一言で収めるのがいいでしょう。

もしくは、話の趣旨をまとめて「…ということですね」と要約するのもいいでしょう。そして、他の人に振ると。

人の話を聞いて考えが浮かぶのは自然なことであり、仕方ありません。

ただ、進行役を務めている時は、考えが浮かんだら、それは置いといて、次のステップとして、「他の人たちも何か浮かんでいるはず。みんなはどんな考えを持っているかな…?」という興味関心を持つことをお勧めします。

ちょっと周りを見渡す感じですね。

沈黙が怖ければ、自分が埋めようとするのではなく、人に振って埋めてもらいましょう。

以上、「感想を語らない。人に語ってもらう」。

というマインドで行くと上手に引き出せると思います。

メルマガ登録

週1回程度、役立つ情報をお届けします。よろしければお気軽にご登録ください(解除はいつでも可能です)。

メルマガ登録

週1回程度、役立つ情報をお届けします。よろしければお気軽にご登録ください(解除はいつでも可能です)。

この記事を書いた人

井坂 泰成

合同会社ひとのわ代表社員。ファシリテーター・人材育成コンサルタント。東京大学文学部卒。NHKディレクター、国際協力NGO・JICA、コンサルティング会社等を経て創業。ファシリテーションスキルと元マスコミならではのわかりやすい説明力で、組織や地域における「対話」の支援とファシリテーションや支援型リーダー育成研修等の人材育成を行っています。