「聞く」の前に「開く」〜ファシリテーター型リーダーにまず必要なこと

ファシリテーションのことなら、神戸市の専門家にお任せを。ファシリテーションとはアジェンダを整え、会議を円滑に進行し、チームの力を最大限に引き出すこと。ファシリテーター(支援型リーダー)とは単なる司会ではなく意見とやる気を引き出す役割。中小企業等の組織活性化、心理的安全性の向上、風土づくり、チームビルディング、リーダーシップ、SDGsの促進等に必須のスキルです。管理職等の人材育成、社員教育に、その意味や手法、コツを研修や講座でお教えします。オンライン会議、WEB会議も対応。地域は関西はじめ全国に対応。

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部下の意見を聞こう、社員の意見を聞こう、メンバーの意見を聞こう。

そう思う経営者、管理職等のリーダーの方には「ファシリテーション」を学び、生かそうとしている人が少なくありません。

確かに、「聞く」こと、傾聴することはコミュニケーション、人間関係づくりの上でとても大事です。

今までやっていない方には取り組んでいただきたいです。

ただし、気をつけていただきたいことがあります。

「聞く」ことに注意が行き過ぎると、自分のことを言わずに「質問ばかりする」という現象が起きたります。

以前、私がいた職場で、「いい人なんだけど、ちょっと困るなぁ」という人がいました。

その方とは、よくこんな会話になりました。


「井坂さん、ちょっといいですか?」

 「はい、なんでしょう?」

「井坂さんは、○○はお好きですか?」

 「は?えっと…」

「△△についてはどう思いますか?」

 「いや、そう言われても…なんのことですか?」

「あ、実は、今度こんな企画をやろうと思っているんですが…」


その方はファシリテーションをかじっていましたので、おそらく、質問をすることが大事だし、「聞く」ことが相手を尊重していることになると思っていた節があります。

表情も、わざとらしいぐらいにこやかにしていました。

でも、私は逆に、いつも内心苛立っていました(笑)。

相手の意図がわからないまま質問されるからです。

「まず質問の意図や目的を言ってよ!」と思っていました。

つまり、この人は、自分を開くより先に、相手を開かせようとしていたわけです。おそらく無意識でしょうが。

でも、相手に開いてほしかったら、自分が先に開かないといけません。

自分の思い、なぜそれをしたいか、どうしたいのか、そういった思いを先に自分が伝える

迷いや不安があれば、それも含めて正直に伝える。

そうして自分を先に「開く」ことで、相手も安心し、上手くいけば共鳴し、心を開いて自分の考えを話してくれるでしょう。

外部の職業ファシリテーターならともかく、組織・集団のリーダーであれば、何をするにせよ、メンバーの「共感」を得ていくことが不可欠です。

そのためには、まず自分が率直に思いを語り、時には弱さも見せて、「開く」こと。

その上で、「あなたはどう思う?」と「聞く」こと。

その順番を間違えないでいただければと思います。

自分自身を開かない人に、誰も心は開きません。

リーダーとは率先する人。

まず、自分から開きましょう。

お読みいただき、ありがとうございます。

今日も良い一日をお過ごしください!

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この記事を書いた人

井坂 泰成

合同会社ひとのわ代表社員。ファシリテーター・人材育成コンサルタント。東京大学文学部卒。NHKディレクター、国際協力NGO・JICA、コンサルティング会社等を経て創業。ファシリテーションスキルと元マスコミならではのわかりやすい説明力で、組織や地域における「対話」の支援とファシリテーションや支援型リーダー育成研修等の人材育成を行っています。