「何かアイディアない?」に代わる問い

ファシリテーションのことなら、神戸市の専門家にお任せを。ファシリテーションとはアジェンダを整え、会議を円滑に進行し、チームの力を最大限に引き出すこと。ファシリテーター(支援型リーダー)とは単なる司会ではなく意見とやる気を引き出す役割。中小企業等の組織活性化、心理的安全性の向上、風土づくり、チームビルディング、リーダーシップ、SDGsの促進等に必須のスキルです。管理職等の人材育成、社員教育に、その意味や手法、コツを研修や講座でお教えします。オンライン会議、WEB会議も対応。地域は関西はじめ全国に対応。

長引くコロナ禍で、売り上げ・集客に悩んでいる企業は多いと思います。
かく言う私も、オンライン研修の需要が増えるまではかなり焦りました????。

そんな折、リーダーさんたちが集客や販促のアイディアを社員・スタッフに求めることもあると思います。

みなさんは、どんな「問い」を投げていますでしょうか?

ファシリテーションと言えば「問い」。

意見を引き出したかったら、質問を相手に投げることは「王道」の手段です。

それはいいのですが、言ってしまいがちなのが、タイトルにある「なにかアイディアない?」という問いです。

気持ちはわかるのですが、聞かれる立場になってみると、こう聞かれて、すっとアイディアが出てきそうでしょうか?

それどころか、何か圧迫されているような感じすらしませんか?(笑)

「ないの?」「考えてよ」というような。

まず、「ない?」という否定系なのがよくないんです。

まだ、せめて、何かアイディア「ある?」という肯定系の方が責めている感じがなくなります。

若干のニュアンスの違いですが、相手の心理には微妙に影響します。

もう一つよくない点はこの質問が、答えがYes/Noのクローズドクエスチョンだということです。

そのまま答えると「ある」か「ない」の二択。

「ある」と自信を持って答えてくれる人は少ないでしょう。

大抵は「いやぁ、ないっすねー」「特にありません」という答えを誘導してしまうのが関の山です。

そこで、問いを、相手が受け止めやすく、考えやすい性質のものに変えましょう。

ポイントは以下の三つです。

⒈ オープンクエスチョン 

いつもと異なる視点(顧客目線)

⒊ ターゲット・焦点を絞る(対象者

例えば、

「既存のお客さんがもっと喜ぶことって何だろうね?」

「離れていったお客さんが、また来たくなるにはどうしたらいいだろう?」

「うちのサービスを喜ぶ新しいお客さんってどんな人たちだろう?その人たちにうちのサービスを知ってもらうにはどうしたらいいだろう?」

等です。

もちろん、集客・販促にはセオリーがあり、ノウハウはネットで調べれば出てきますので、考える前に「調べる」ということも必要かもしれません。

ただし、「うちの場合はどうか?」と考えてもらうためにも問いかけは必要でしょう。

何より、ただ「これがノウハウなので、こうやってください」と指示されただけでは自分ごとにならないので、自分で考え決めてもらう意味でもやはり「問いかけ」は大事になります。

「何かアイディアない?」に限界を感じたら、一工夫した問いを考えてみてください。

お読みいただき、ありがとうございます。

今日も良い一日をお過ごしください!

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この記事を書いた人

井坂 泰成

合同会社ひとのわ代表社員。ファシリテーター・人材育成コンサルタント。東京大学文学部卒。NHKディレクター、国際協力NGO・JICA、コンサルティング会社等を経て創業。ファシリテーションスキルと元マスコミならではのわかりやすい説明力で、組織や地域における「対話」の支援とファシリテーションや支援型リーダー育成研修等の人材育成を行っています。