組織づくりのOS まずは「○○をやめる」ことから①


「良い組織をつくりたい」。

経営者の方はもちろん、管理職でも、そうでない方でも、
心ある方なら、常日頃そう思っていらっしゃると思います。

では、良い組織をつくるためには何をしたらいいのか?

ですよね、問題は????

そこで、色々な取り組みをされていると思います。

例えば、それは待遇や条件の改善だったり、
ビジョンや目標を明確にすることだったり、
教育制度を整えることだったり、
コミュニケーションを増やすことだったり、
コミュニケーションスキルの研修を受けることだったり。
(私がやっていることですが????)

つまり、まず考えることは、大体「足し算」かと思います。
現状を変えるには、何かを「加える」必要があると考えて、やってみると。

例えて言うと、ダイエットをするのに、「このサプリがいいらしい」と聞いたら、
食事の習慣や運動習慣を見直さずに、それを飲むといった感じでしょうか。

そうした「プラス」ももちろん大事であり必要なのですが、
日頃多くの企業や事業所さんに関わらせていただく中で、
その前にやった方がいいことがある、と強く思うようになりました。

それが何かと言うと、
マイナスのことをやめる」です。

つまり、「足し算」じゃなくて「引き算」です。

具体的にどんなことかと言うと、まずはこれだと思います。

 人の陰口・悪口を言う事 (及び、それを許容すること)

説明を要しないほど単純な事ですが、実際には多くの組織でこれがはびこっていると思います。
(私も過去を振り返ると、穴があったら入りたいぐらいです…????)

陰口・悪口は人間関係を壊し、不信感という暗い影を落とします。

たとえその場で自分のことが言われていなくても、
自分がいない場では何を言われているかわからないという不安を感じますよね。

また、聞いていて気持ちがいいものではありません。

若い社員で、先輩が顧客の悪口を言うのを聞いて
出社できなくなったというケースも聞いたことがあります。

組織活動の基盤は「安心と信頼」からなる確かな人間関係です。
陰口・悪口は、その信頼関係を破壊する「毒」でしかありません。

「そんなことはわかっている。私はしてませんよ。」

そういう人ももちろん多いでしょう(100%そうかは胸に手を当てて考えてほしいですが…)。

が、同じ組織の他の人たちはどうでしょうか?

なぁなぁで、そういう「悪しき文化」を黙認してしまっていることはありませんか?
だとしたら、それはどんな影響を及ぼしているでしょうか?

実際、人が定着しない会社、業績不振の会社は、陰口・悪口がはびこっていますし、
残念なことに、トップ自ら社員の陰口・悪口を言っているのを耳にします。

良い組織をつくろうと思ったら、まずは「陰口・悪口」をやめる。言わない。認めない。
そういう文化を育んでいくことが必要不可欠です。

それは同僚に対してはもちろん、顧客、関係者、同業他社、どんな人に対してもです。

トップなら、まず自分が徹底し、それをメッセージとして社員に伝える。

トップでない人も、まずは自分は言わない。
そして、人が言っていても同調はしない。
余裕があればたしなめる、あるいは、言われている人の「いいところ」を伝えてみる、等。

そんな行動をお勧めします。

もちろん、「ここがおかしい」といった問題点の指摘は別のことなので、
意見・提言として建設的に言ってもらうよう奨励すればいいと思います。

いたずらに「足し算」をする前に、ネガティブなことをやめるという「引き算」から始めましょう。

これには、お金もかかりません(笑)。



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この記事を書いた人

井坂 泰成

合同会社ひとのわ代表社員。ファシリテーター・人材育成コンサルタント。東京大学文学部卒。NHKディレクター、国際協力NGO・JICA、コンサルティング会社等を経て創業。ファシリテーションスキルと元マスコミならではのわかりやすい説明力で、組織や地域における「対話」の支援とファシリテーションや支援型リーダー育成研修等の人材育成を行っています。