コーチング支援の事例(キャッチフレーズが決まった写真家Aさん)

私、井坂は基本的にはファシリテーターとしてグループの対話支援を
専門にしていますが、元々は先にコーチングを勉強していたこともあり、
時折、経営者や個人事業主等の個人を相手にしたコーチングもしています。

その最近の事例をご紹介します。(「コーチング」は、簡単に言えば人の
自己実現の支援で、相手のしたい事とその方法を相手自身に明確にしても
らい、行動につなげる対話スキルです)

さて、今回ご支援したのは写真家として活躍するAさん。自分の写真家とし
ての方向性やどうアピールしていったらいいか?というお悩みを持っておら
れました。

結果を先にお伝えすると、Aさんにはキャッチフレーズがなかったのですが、
それが決まりました。
ものづくりの美しさを伝える写真家」です。

伝統産業の工場等、ものづくりの現場になぜか惹かれてしまい、自費で写真集
まで作ってしまうというAさん。様々な仕事を受ける中で迷いがあったものの、
やはり考えていくと、「自分がしたいのはこれだ!」と明確になり、言葉で表現
することができました。

その過程で私がしたのは、「Aさんは何に関心を持っているのか?それはどうし
てか?強みは何か?」という疑問を持って、様々な質問を重ねていっただけです。
アドバイスは基本的にはしていません。そこがコンサルタントや同業の専門家とは
異なるところです。

因みに、Aさんは以前、同業の専門家に作品を見せて厳しいことを言われ、
自分の方向性に自信が持てなくなりました。もちろん、専門家の立場からは、
高い基準で評価することももっともなことではあります。

ですが、コーチは役割が違います。

評価はせず、あくまでその人の「可能性」に目を向け、
本人がどうしたいのか?を明確にすることをサポートします。

まず「自分の軸」をつくることはビジネスにおいて何より大切だと思います。

以下は、アンケートに書いていただいたAさんの感想です。

                       ※

1.今回のコーチングの満足度は?
 [ 10 ]点(10点満点で)

2.今の感想は?
 普段、友人や同じ職業の人と話をしていても聞かれない質問がいっぱい出てきて良かったし、うれしかった。
 一つの議題に対しても、丁寧に掘り下げてくださるので良かった。私は頭の整理が苦手で、話があちこちへ
 飛んでしまうが、井坂さんが元の議題に戻してくださるので良かった。

3.特にどんな点がよかったですか?
 ・自分が気がつかないことに気がつけた。
 ・すでに持っているけど、どれを表に出すといいのか?という悩みに直接答えが出た感じで、

  頭の中が整理できた。
 ・自分の中では、「上から目線の言葉ではないか?」と心配していた文言も、そうではない、

  そこが響くのではないか?!と言われ、安心した。つまり、自分だけで考えていると、この
  「上から目線じゃないかな?大丈夫かな?」の反芻する心配事が減ったので、次に進めて、良い。
 ・私と同じ業界でもなく、お客さんでもない立場の方にしっかり相談できる環境は数少なく、 

  とても心強く、困った時に相談できる人がいるのは、自営業者にとってうれしい事です。

4.どんな質問や言葉がけが印象に残っていますか?
 ・「素の家族の姿」を求める人がいるとして、その人に伝える自分の仕事の魅力は?というような問いかけ。

  私は、「その時にしかない一瞬を写真に封じ込めることができる」と伝える、と答えたと思います。
 ・自分じゃないと仮定して、「ものづくりの美しさを伝える」写真家の場合、どういうプロフィール写真が合う

  と思うか?という問いかけは良かった。自分をPRすることに抵抗のある私は、つい自分事になると思考が
  停止してしまうので、一度、他人に置き換えて考えると、アイディアが出てくるという発見もあった。

5.他の人に勧めるとしたら、どう伝えますか?
 まず、自己PRがしたい人や、自分のやりたいことが明確にできていない人にオススメです。
 もともと持っているが自分が気がついていないこと(魅力や得意とすること、やりたいこと)を、様々な質問をもら

 う事により、明確にできる対話方式のカウンセリング(?)です。

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この記事を書いた人

井坂 泰成

合同会社ひとのわ代表社員。ファシリテーター・人材育成コンサルタント。東京大学文学部卒。NHKディレクター、国際協力NGO・JICA、コンサルティング会社等を経て創業。ファシリテーションスキルと元マスコミならではのわかりやすい説明力で、組織や地域における「対話」の支援とファシリテーションや支援型リーダー育成研修等の人材育成を行っています。