タイトルを見て「えっ?問題解決をするのが会議じゃないか」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
実は、会議で問題解決はしない方がいいのです。
(ここでの「会議」は組織の定例会議のことを言っています)
その理由を丁寧に説明しますね。
しない方がいい理由は3つあります。
⒈ どうしても「吊し上げ」になりがち
⒉ 当事者じゃない人にはわからない
⒊ 会議で話し合ってるようでは遅い
⒈ どうしても「吊し上げ」になりがち
「なんで、こうなったんだ?」「で、どうするんだ?」
と部長が、現場の当事者社員に向かって問いかける。
社員は緊張して答えづらい。
という状態が起きていると、先日も私のセミナーの受講者である課長職の方からお聞きしました。
よくある光景だと思います。
会議という大勢の人がいる場で原因追及をすると、する側は悪気はなくても、される側はどうしても個人的に責められたように感じてしまいます。そうすると、問題の報告に消極的になり、前向きに改善しなくなってしまう恐れがあります。「なぜ、なぜ」は機械の不具合等にはいいのですが、人間を相手にする時には相当慎重にやらないとモチベーションを下げてしまいます。
⒉ 当事者じゃない人にはわからない
問題があった現場のことは、当事者でなければ正確なことはわかりません。同じ部署でもそうでしょうし、まして違う部署の人が集まる会議ではそうですね。本来、問題解決は当事者と、現場を知ってる同僚・先輩、そして報告を受ける上司ぐらいの間で話し合って、解決策を出すのが理にかなっています。一旦解決策を考えた上で、それも含めて会議で報告する。その上で、他の人の意見・助言を仰ぐ、方が合理的です。
⒊ 会議で話し合ってるようでは遅い
もう一つは、定例会議で問題を報告し、解決策を考えるのでは対応が遅いということです。現場の人たちがすぐ集まって話し合い(2、3人のミーティング)、なるべく早く対策を打ち出し、上司の判断を仰ぐ。そういう行動習慣を身につけさせた方がいいです。これは会議の問題ではなく、教育の問題です。
会議で問題解決をする習慣になっている会社は、おそらく、経営者・管理職が情報を集め、解決策を自ら判断したいことからそうなっていると思います。
しかし、それを続けていては社員自身が考える組織にならないでしょう。(実際、そういう経営者ほど「うちの社員は主体性がなくて…」と嘆くものです)
この「社員が育たなくなる」が4つ目の理由になりますね。
ということで、会議では問題解決はしてはいけない、というちょっと逆説的な話でした。
では、会議はどんな場にすればいいのか?
問題解決ができる社員に育てるには?
という疑問が浮かぶかと思います。
そんな皆様は、ぜひ、お気軽にご相談ください。
(ご相談は最下部のフォームから)