部下・後輩を指導する前に必要なこと―指導が上手くいかない組織で、見落とされがちな前提

ファシリテーションのことなら、神戸市の専門家にお任せを。ファシリテーションとはアジェンダを整え、会議を円滑に進行し、チームの力を最大限に引き出すこと。ファシリテーター(支援型リーダー)とは単なる司会ではなく意見とやる気を引き出す役割。中小企業等の組織活性化、心理的安全性の向上、風土づくり、チームビルディング、リーダーシップ、SDGsの促進等に必須のスキルです。管理職等の人材育成、社員教育に、その意味や手法、コツを研修や講座でお教えします。オンライン会議、WEB会議も対応。地域は関西はじめ全国に対応。

多くの人が悩む「指導」

「部下・後輩を指導するのは難しい」
「間違いを注意したいけど、どう言っていいか」

多くの企業で、こんな声を耳にします。
教える側も、教わる側も、決して怠けているわけではありません。
それでも、指導がうまく機能しない現場は少なくありません。

この問題は、教え方の技術不足として語られがちです。
しかし、実際の現場を見ていると、それ以前に欠けているものがあるように感じます。


教える側・教わる側の「すれ違い」

指導がうまくいかない現場では、次のような状況がよく見られます。

教える側は、

  • 厳しく言えばパワハラだと思われるのではないか
  • だから、言い方に気を遣い、曖昧な表現になる

一方、教わる側は、

  • 何を求められているのか分かりにくい
  • でも、聞き返すと面倒がられそう
  • 結果として、言われた通りにやるしかない

ここには、対立があるわけではありません。
むしろ、お互いに配慮しているからこそ、本音や考えが出てこない状態です。


問題は「前提」が共有されていないこと

こうしたすれ違いが起きる背景には、
教える・教わる以前の「前提」が共有されていない、という問題があります。
前提というのは、「共通の目的」であり、その目的を共有した関係のことです。

教える前に必要なのは、
「私たちは、何のために教え、何のために学んでいるのか」
という問いです。

多くの現場で、この問いは明示的に扱われていません。


指導の目的は、指導そのものではない

本来、指導の目的は何でしょうか。

  • 商品やサービスの品質を維持・向上させること
  • お客さんに、より良い価値を届けること
  • その結果として、仕事を楽にし、誇りを持てるようにすること

こうした目的が、
教える側と教わる側の間で共有されているでしょうか。

この前提がないままでは、
教える側は「伝えたかどうか」
教わる側は「言われたかどうか」
に意識が向いてしまいます。

すると、指導は「作業指示」になり、
学習は「受け身」になってしまいます。


ある支援現場で起きた変化

私たちが支援する現場では、
いきなり「教え方の技術」から入ることはありません。

まず行うのは、

  • この仕事は、誰のためにあるのか
  • 品質が上がると、現場はどう変わるのか

こうした問いを、立場を越えて言葉にすることです。

対話を重ねる中で、
「品質を守るため」
「顧客に喜んでもらうため」
「自分たちの誇りのため」
といった言葉が、現場から自然と出てきます。

その目的を共有したとき、
教える側と教わる側の関係は、
上下関係ではなく、同じ方向を向いた「仲間」に変わっていきます。

教える側は「部下に気を使いすぎず、ちゃんと伝えよう」という姿勢に変わり、
教わる側は「良くするために、素直に、しっかり聞く」と考えるようになります。


教える・教わる関係を、「上下関係」にしない

効果的な指導に必要なのは、
いわゆる上下関係ではありません。

**同じ目的を共有し、同じ方向を向いた「仲間としての関係」**です。

その関係があって初めて、
遠慮のない指導と、受け身ではない学習が成立します。


教え方の前に、関係づくりを

指導がうまくいかないとき、
「どう教えるか」を工夫する前に、
一度立ち止まって考えてみてほしいことがあります。

  • この仕事は、何につながっているのか
  • お客さんに喜んでもらう品質を守るために、
    私たちは、どう教え合う必要があるのか

こうした前提を共有することが、
指導を機能させる土台になります。

合同会社ひとのわは、
教え方の技術を教える前に、
教える人と教わる人が、同じ目的を持てる関係づくりを支援しています。

それが結果として、
現場の品質を高め、組織を強くすると考えています。


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この記事を書いた人

組織づくりと人材育成のことなら、実績あるファシリテーターにお任せを。自走型・自律型組織への組織変革、チームビルディング、リーダー育成、社員教育、会議・ミーティングの活性化をプロのファシリテーションの技術で実現します。心理的安全性を向上させ、社員の主体性とやる気を引き出し、持続的に発展する強い組織づくりを伴走支援します。神戸を拠点に関西、東海、全国で対面・オンラインでの研修に対応しています。

井坂 泰成

合同会社ひとのわ代表社員/ファシリテーター・人材育成コンサルタント。一人一人が主体的に動いて協力する「共創型組織」づくりの対話支援と研修を行っています。東京大学文学部卒。NHKディレクター、JICA、コンサルティング会社等を経て創業。神戸市在住。