「なぜ」より「○○」〜ハッキリとした答えを引き出すには




なぜ、今月は売り上げ目標を達成できなかったの?

す、すみません。コロナで厳しくて…

もっと動いて、頑張って欲しいなぁ。

はい、なんとか頑張ります。

こんなやり取りだと、
問題解決になっているでしょうか?

未達やミスやトラブル等の「問題」があった場合、
その原因を、聞く側はつい「なぜ?」「どうして?」と聞いてしまいます。

が、「なぜ?」は多くの場合「言い訳」や「解釈(考え)」を招いてしまい、
的確な解決方法を導けるとは限りません。

それよりは、「何?」で聞いた方が、正確な事実を聞き出すことができます。
こんな感じです。

売り上げ目標を達成できなかったね。
この1ヶ月はどんな動きをしていたの?

新規はこれまで厳しかったので、

既存の顧客のニーズを聞こうと思ってアポ取りしてました。

それはいいね。社かけて、どれぐらいアポ取れたの?

えっと…

100社かけて、アポが取れたのは10社でした。

そうか。
既存顧客もうちょっといるよね?

はい…。30社ほどですかね。

その30社には電話しなかったの?

はい…。だいぶ時間が空いてしまったり、あまり関係が持ててなかったりして、
ちょっと苦手意識を持っているんです…

そうなんだね。(問題はそこか)
どんなことだったらやりやすそう?

そうですね…。私より先輩の方が親しいので最初だけつないでもらうか、

あとは…新商品の案内を郵送して、それから電話してみるとか。

いいね。
最近ホームページをリニューアルしたから、
そのお知らせをきっかけにしてもいいんじゃない?
私もつなげられるところあったらつなぐから、言ってね。

はい!ありがとうございます!

色々やってみます!

大事なことは、相手がいつ何をしたのか、しなかったのか
その事実を淡々と把握すること。

そして、相手にも気づいてもらうことです。
そうすることで、何らかの具体的な対策を考えることができます。

「なぜ?」だと、相手を自己防衛的にしたり、答えが漠然としやすいのですが、
「なに?」だと、問題を、相手個人の問題にせず、一緒に考えるスタンスができ
具体的で正確な答えを導きやすくなります。

なぜ?と言いそうになったら、なに?(どんな?)と言い換えてみて下さい。

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この記事を書いた人

井坂 泰成

合同会社ひとのわ代表社員。ファシリテーター・人材育成コンサルタント。東京大学文学部卒。NHKディレクター、国際協力NGO・JICA、コンサルティング会社等を経て創業。ファシリテーションスキルと元マスコミならではのわかりやすい説明力で、組織や地域における「対話」の支援とファシリテーションや支援型リーダー育成研修等の人材育成を行っています。